ことばのミソ 比較のトマト

言語の比較・対照/そのための多言語学習

テーマ《コピュラ文》について

 プロジェクト「言語を比べる」のテーマ《コピュラ文》について。テーマ概要と,このテーマで書いた個別記事のリストを置いておく。

  • 目次-CONTENTS-
  • 更新履歴
  •  前置きの文章を書き直し
  •  見出し名をシンプルなものに変更
  •  アイキャッチ画像を変更
  •  テーマ記事リストの韓国語を「孤立した言語」から「朝鮮語族」に変更
  •  「関連記事」を追加
  •  記事前半を大幅修正

 

テーマの概要

 ここでは,日本語なら「AはBだ」,英語なら「A is B」のような形式で,Aが何なのか,Bで述べる文を,《コピュラ文》として扱う。日本語の「だ」や英語の「is」のように,AとBを結び付ける語をコピュラと言う。

  1. I'm a photographer.
  2. 私は写真家だ。
  3. She's beautiful.
  4. 彼女は美しい。
  5. Tokyo is the capital of Japan.
  6. 東京は日本の首都だ。

 コピュラ文が表す内容はとても幅広い。例文1ではAの職業を,例文2ではAの性質を,例文3では「東京」に「日本の首都」という説明を加えている。

 この幅広さゆえに,どこまでをコピュラ文に含めるかという難しい問題がある。ここでは最低限の基準として,1存在を表す文は別にする2動詞に近いものはBに入らない,ということを考える。例えば…

  1. I'm in Hokkaido.
  2. 私は北海道にいる。
  3. I'm from Hokkaido.
  4. 私は北海道出身だ。

 例文4は「北海道にいる」という存在を表しているので,また別のテーマで扱うことにする。例文5は「北海道出身」というAの属性を表す《コピュラ文》である。

  1. She's beautiful.
  2. 彼女は美しい。

 日本語の形容詞は,活用をするという点で動詞に近い性質を持っている。また,例文1・3・5のように「~だ」も必要としない。こういう点から,例文6の英語はコピュラ文だが,日本語はコピュラ文ではないと判断する。

補足

 実際に《コピュラ文》というテーマで記事を書いているうちに,コピュラ文というものを厳密に定義するのは難しいと思った。そこで,当初書いていた記事の前半を大幅に書き直し,記述を簡略化した。

 時間があれば《コピュラ文》というテーマ自体について,もっと深く考えてみたい。ただ,今考え出すとプロジェクトが進まなくなるので,今後の課題ということにする。

 

個別記事リスト

 とりあえず24/01/18でひと区切り。

五十音順

系統別

印欧語族

コーカサス諸語

ウラル語族

アフロ・アジア語族

テュルク諸語

シナ・チベット語族

タイ・カダイ語族

オーストロアジア語族

ニジェール・コンゴ語族

朝鮮語族

日本語族

「比べてみた」

 

関連記事

misotomatics.com