ルーマニア語のコピュラ文「AはBだ」について分かる範囲で書く。今回は基本的なしくみのみ取り上げる。
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基本的なしくみ
ルーマニア語で「AはBだ」を言うには動詞a fiを用いる。a fiは主語の人称と数によって活用する。
a fiの現在形
単数 | 複数 | |
---|---|---|
1人称 | sunt | suntem |
2人称 | ești | sunteți |
3人称 | este / e | sunt |
- Sunt japonez.
- (私は)日本人です。
- Acesta este un ceas.
- これは時計です。
強調や明示する場合を除いてふつう人称代名詞は省略される。またルーマニア語には不定冠詞があるが,Aの国籍や職業などに言及するときには不要(例文1)。
ちなみにa fiという形は不定法で,aは英語のtoに相当する。
用例
例文を少し書いておく。
- București este capitala României.
- ブカレストはルーマニアの首都だ。
- Acest ceas este scump.
- この時計は高い。
- Limba română este grea.
- ルーマニア語は難しい。
- Dumneavoastră sunteți român?
- あなたはルーマニア人ですか?
- Cine sunt ei?
- 彼らは誰ですか?
- Sunt frații mei.
- (彼らは)私の兄弟です。
- Mașina lui este scumpă, dar a mea este ieftină.
- 彼の車は高いが,私のは安い。
メモ
dumneavoastrăは2人称の相手に対する敬称「あなた,あなたたち」で,動詞は常に2人称・複数形で用いられる(例文6)。
その他の場合
- E frig.
- 寒い。
例文10のように,主語がないコピュラ文もある。ただ,少し気になることがあるのでまた別記事で書くことにする。
参考文献
- 『ニューエクスプレス ルーマニア語(CD付)』白水社,2008年,鈴木信吾,鈴木エレナ