英語のコピュラ文「AはBだ」について書く。ここでは基本的なしくみと,itを使ったいくつかの文を取り上げる。
- 目次-CONTENTS-
- 更新履歴
基本的なしくみ
英語で「AはBだ」を表すには,動詞beを用いる。基本的には「A 動詞 B」の順で,動詞はA(主語)の人称と数によって活用する。例えば現在形なら以下のとおり。
beの現在形
単数 | 複数 | |
---|---|---|
1人称 | am | are |
2人称 | are | |
3人称 | is |
- I am a student.
- 私は学生です。
- She is beautiful.
- 彼女は美しい。
Bには名詞(例文1),形容詞(例文2)のほか,代名詞・前置詞句・to不定詞・動名詞・that節・関係詞節など,様々なものが入る(→「用例」も参照)。
現在形以外の場合も,動詞beを用いることは変わらない。例えば,過去形なら以下のように活用する。
beの過去形
単数 | 複数 | |
---|---|---|
1人称 | was | were |
2人称 | were | |
3人称 | was |
- She was beautiful.
- 彼女は美しかった。
その他の場合
疑問文は語順が変わり,「動詞 A B」となる。例文6のように疑問詞がある場合は,動詞の前に置く。
- Are you a magician?
- あなたは手品師ですか?
- Who are you?
- あなたは誰?
否定文は,動詞の直後にnotを置く。
- That is not mine.
- それは私のではない。
beの短縮形
くだけた文や会話などでは,beの活用を以下のように短縮させた形も用いられる。
am → 'm
are → 're
is → 's
否定形では以下のような短縮形がある。
are not → aren't
is not → isn't
was not → wasn't
were not → weren't
また,am not/are not/is notなどの短縮形としてain'tがある。
用例
現在形の範囲で例文をいくつか書いておく。
- Tokyo is the capital of Japan.
- 東京は日本の首都だ。
- What is this?
- これは何ですか?
- He's from Germany.
- 彼はドイツ出身だ。
- All you have to do is (to) go there.
- 君はそこへ行きさえすれば良い。
- My hobby is watching horror movies.
- 私の趣味はホラー映画を見ることです。
- The biggest problem is (that) I have no money.
- 最大の問題はお金がないということだ。
- This is how he earned ten million yen.
- こうして彼は1000万円を稼いだ。
メモ
例文10と例文12で,toやthatはくだけた文でしばしば省略される。
コピュラ文とit
Aの位置にitが入る文がいくつかある。itは周囲の状況を漠然と表したり,補語の後ろに置かれるto不定詞やthat節などの代わりとして形式的に主語の位置に置かれたりする。
- It is difficult to prove the story true.
- その話が真実だと証明するのは難しい。
- It is John who stole the money.
- そのお金を盗んだのはジョンだ。
- It's terribly hot today.
- 今日はおそろしく暑い。
例文15は強調構文と呼ばれるもの。例文16のような文は,天候・気温・明暗・日付・時間・距離など,実に様々な状況を表すのに使われる。
参考文献
- 『ウィズダム英和辞典 第2版』三省堂,2007年,井上永幸・赤野一郎(編)