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スワヒリ語の《コピュラ文》

 スワヒリ語のコピュラ文「AはBだ」について書く。

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基本的なしくみ

 スワヒリ語で「AはBだ」を言うとき,現在のことならniを使って「A ni B」のように言う。会話では,niを省略してAとBを並べるだけのこともある。

  1. Mimi ni Mjapani.
  2. 私は日本人です。
  3. Hii ni pilipili.
  4. これはトウガラシです。

 niの代わりにsiを使うと否定文になる。

  1. Mimi si mwanafunzi.
  2. 私は学生ではありません。
  3. Hii si mbatata.
  4. これはジャガイモではありません。

 疑問文でも語順や文構造は変わらない。会話ではイントネーションが上がり調子になる。

  1. Wewe ni Mtanzania?
  2. あなたはタンザニア人ですか?
  3. Yeye ni nani?
  4. 彼は誰ですか?

 

その他の場合

 現在ではなく未来や過去のことを言う場合,動詞-waに,様々な接辞をつけて言う。

  1. Nilikuwa mwalimu.
  2. 私は教師だった。
  3. Alikuwa mwanafunzi.
  4. 彼は学生だった。

 ni-a-は主語の人称を表す接辞,-li-は過去を表す接辞である。-ku-は動詞が1音節のときに挿入される不定詞接辞。これらを合わせて,nilikuwa「私は~だった」,alikuwa「彼は~だった」のようになる。

 文脈などから明らかな場合,主語は省略される。

 

用例

 いくつか例文を書いておく。

  1. Kitabu hiki ni nini?
  2. この本は何ですか?
  3. Hiki ni kitabu chako?
  4. これはあなたの本ですか?
  5. Hii si kahawa.
  6. これはコーヒーではありません。
  7. Kiswahili si kigumu.
  8. スワヒリ語は難しくありません。
  9. Kijapani ni kigumu sana.
  10. 日本語はとても難しいです。
  11. Leo ni Ijumaa.
  12. 今日は金曜日です。

メモ

 スワヒリ語の形容詞は,関係する名詞の名詞クラスに応じた接辞がつく。例えば,例文12・13の-gumu「難しい」には,Kiswahili「スワヒリ語」やKijapani「日本語」が属するクラス7に対応した形容詞接辞ki-がついている。

 指示詞「これ,この」や所有詞「あなたの」なども,関係する名詞の名詞クラスに合わせた接辞がついた形になる。

 

参考文献

  • 『ニューエクスプレス スワヒリ語(CD付)』白水社,2010年,竹村景子

 

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