当ブログでは,ラテン文字以外の文字を使う場合,必要に応じてラテン文字への翻字や転写を行う。ラテン文字に翻字あるいは転写する場合のやり方について,共通事項と,それぞれの方法をまとめておく。
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共通事項
二つの書き方
どの言語の翻字・転写も,基本的に次の書き方Aまたは書き方Bに従って書く。
書き方A
- быть(bytʹ)
- по-русский(po-russkij)
書き方Aは,元の文字の後に,丸カッコに入れてラテン文字を書く。文中や表中で改行が難しい場合はこちら。
書き方B
- Он японец
- On japonec
- 彼は日本人だ
- Токио — столица Японии.
- Tokio — stolica japonii.
- 東京は日本の首都だ。
書き方Bは,元の文字の次の行にラテン文字を書く。自然に改行できる場合はこちら。
翻字・転写をするかどうか
常に翻字・転写を行うわけではない。特に,ひとつの文章あるいは見出しの中に,同じ語が何回も現れる場合,最初の一回だけ翻字・転写をして後は省略することがある。
そのほかにも,「翻字・転写を表記しなくても問題ない」「しないほうが見やすい」など,翻字・転写をするかどうかは記事・文章の内容や見やすさなどを考慮して適宜判断する。
翻字と転写の違い
だいたい以下のような違いがある。
翻字
ある文字体系を,別の文字体系で1対1に置き換えること。翻字されたものを見て,元の文字体系に戻すことができるようになっているものが理想的である。
転写
発音を文字で表記すること。日本語のローマ字表記や,中国語のピンインなど。
主に文字を変換するのか,発音を変換するのかという違い。ただ,完全に文字だけを頼りに翻字するのも,発音に忠実に転写するのも,実際にはなかなか難しいところがある。そこで当ブログでは…
- 主に文字(綴り)を参考にする場合は翻字
- 主に発音を参考にする場合は転写
という風に用語を使い分ける。どちらを使うかは,言語・文字およびその性質を考慮して個別に決める。
それぞれの方法
アラビア文字など
ギリシャ文字
キリル文字
グルジア文字
ヘブライ文字
中国語
中国語にはピンインによる発音表記を併記する。ピンインについて詳しくは「拼音 - Wikipedia」を参照。なお,「不」「一」など声調が変わる場合についても,常に元の声調で表記する。
各漢字のピンインは,主に『クラウン中日辞典 小型版 CD付き』(三省堂,2009年,松岡榮志)を参照した。
ハングル
韓国語のハングルは,基本的には文化観光部2000年式(Revised Romanization of Korean)に従ってラテン文字に転写する。詳しくは「文化観光部2000年式 - Wikipedia」および「Revised Romanization of Korean - Wikipedia」を参照。