このブログで用いるヘブライ文字の転写方法について書く。当ブログでヘブライ文字をラテン文字へ転写する場合は,すべてこの方法に従って転写する。
なお,ヘブライ文字は右から左に向かって書くが,ラテン文字の転写は左から右に向かって書く。
現代ヘブライ語のヘブライ文字
現代ヘブライ語のヘブライ文字を転写する場合は,発音を参考にラテン文字へ転写する。ヘブライ文字とラテン文字の対応は以下のとおり。ヘブライ文字とラテン文字が一対一で対応するわけではないことに注意。
א
ʼ
ב
b, v
ג
g
'ג
j
ד
d
ה
h
ו
v (w)
ז
z
'ז
zh
ח
kh
ט
t
י
y
כ
k, kh
ל
l
מ
m
נ
n
ס
s
ע
ʼ
פ
p, f
צ
ts
'צ
ch
ק
k
ר
r
ש
s, sh
ת
t
ヘブライ文字は原則として子音のみを表記し,母音は表記しない。ラテン文字に転写するときは,発音を元にしてa, e, i, o, uの5種類の字母を使って転写する。以下,参考までにそれぞれの母音を含む語を1例ずつ挙げておく。
ラテン文字転写の例
לילה(láyla)
「夜」
ספר(séfer)
「本」
עיר(ir)
「町」
יום(yom)
「日」
סוס(sus)
「馬」
א(')とע(')は語頭では転写しない(上のir「町」の例)。
アクセントについて
『ニューエクスプレス 現代ヘブライ語(CD付)』にならって,語末以外の場所にアクセントがあるときは,アクセント記号をラテン文字の転写につける。上のラテン文字転写の例におけるláyla「夜」およびséfer「本」の場合がそうである。
参考文献
- 『ニューエクスプレス 現代ヘブライ語』(CD付)』白水社,2013年,山田恵子
- 「Romanization of Hebrew - Wikipedia」2023/11/18閲覧