プロジェクト「文字を比べる」のテーマ《インド系文字のしくみ》について。テーマ概要と,このテーマで書いた個別記事のリストを置いておく。
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テーマの概要
インド系文字は,古代インドで使われたブラーフミー文字から派生したとされる文字体系の総称である。インドから東南アジアにかけて多くのインド系文字が存在し,日本にもその一種である梵字が伝わっている。
インド系文字は基本的に,「子音に母音記号をつけて音節を表す」「母音記号のつかない子音字は潜在的な母音をもつ」という共通のしくみをもっている。いわゆるアブギダと呼ばれる表記体系であり,ブラーフミー文字がもっていたこの特徴は,その子孫であるインド系文字にも受け継がれている。
しかし,各地の残るインド系文字の子孫たちはかなり多様性がある。様々な共通点を受け継ぎつつも,独自の発展をしていったインド系文字のしくみを比べてみたい。
インド系文字のしくみについて,同じ方針に従って個別記事を書いていく。個別記事では以下の項目を取り上げる。
××文字とは? | その文字についての簡単な説明を書く。例えば,使われた年代・場所・言語,あるいは関係の深い文字の情報など。どういう情報を書くかは文字によるが,あまり難しくならないように。 |
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字母リスト | 大きく「母音字」「母音記号」「子音字」に分けて,その文字体系に存在する字母をリスト化する。各字母には通し番号をつける。番号の付け方などについて詳しくは「ブラーフミー文字のしくみ」を参照(あとでリンクを貼る)。 |
文字のしくみ | ざっくり言うと「文字の読み方」の解説。文字体系によっては大きく異なることもあるので,それぞれの文字体系に合わせる。 |
このうち「字母リスト」と「文字のしくみ」で,「ほかのインド系文字との共通点・相違点」について触れたい。そもそも,この《インド系文字のしくみ》というテーマで記事を書く作業自体が,その共通点・相違点を探す旅みたいなものだけど,その時点で私の知っていることを書き留めておきたい。
個別記事リスト
今までに書いた個別記事の一覧。随時更新中!(2024/03/31更新分まで反映)
参考文献
- 『華麗なるインド系文字』白水社,2001年,町田和彦(編)
- 『月刊言語2005年10月号』大修館書店